たくましすぎる足に、ポッコリ膨らんでしまった下腹。この下半身を何とかしなくてはと、ダイエット
に励んでみるものの、お腹と足は変化なし…。
なのに、体重が減った分、胸のあたりが寂しくなってしまった!
なんてザンネン なダイエット経験、ありますよね。
そのアンバランスな痩せ方、当然と言えば、当然なんです。
そう、人間の体は上 半身に比べて下半身が痩せにくいつくりになっているのです。
脂肪をため込む物質が
上半身の6倍も
原因は、私たちの体内にあるレセプター(受容体)。特定の物質を見分け、細胞の外から来た情報を受
け取る働きを しています。
これには脂肪を貯蓄するタイプと、放出するタイプがあり、下半身には、脂肪を蓄積するタイプのレセ
プターのほうが多いのです。
なんとその量は上半身に比べて6倍とも!
どんなに食事制限をしても、下半身に脂肪が たまってしまうのはこういうワケなのです。
さらに、下半身のむくみやセルライトも悩みのタネ。下半身の筋肉が衰えると、血液やリンパが上半身
に送り返されずに、そのまま下半身にとどまります。そのため老廃物や毒素も下半身に残ってしまう
これがむくみの正体です。
また、そんな水分や老廃物と脂肪が結びつき、コラーゲンで固められてしまうのがセルライト。
とても落ちにくい、 やっかいな脂肪です。
猫背や足を組むクセを
やめてスッキリ
こんな悲しい現実……ですが、あきらめるのはまだ早い!
日常の過ごし方を少し変えれば、改善することもありま す。
例えば、猫背といった姿勢の悪さや足を組むクセは、ぽっこりお腹やむくみにつながります。
そのほか、長時間座って仕事をしていて、下半身をあまり動かさないでいる人も、だんだんと血液
やリンパが下半身にたまってきてしまい、むくみを生じてしまします。
まずは、クセに気を付けたり、一定時間ごとに歩くなど、軽く体を動かしましょう。
そして、適度な筋力を保つこと が大切。毎日少しでも、筋力アップにつながるエクササイズを取り
入れてみて。私は空いた時間に踏み台の昇り降り をして下半身をシェイプアップ。
それに趣味のジャズボーカルの腹式呼吸もお腹の引き締めに役立っていると思いま す。
前半でもお話したように、もともと下半身は痩せにくく、食事制限をしても効果が出にくいもの。
ならば、日々でき ることを実践するのみ。エクササイズのほかに、カリウムを多く摂って余分な
水分を取り除くことでもむくみが改善 しますよ。
インタビュー:里見英子クリニック 院長 里見英子先生